仕事

町中でよく見る白やシルバーの軽バンで配達している人達は、どのような人達なのか?

今回は皆さんが町中でよく見る白やシルバーの軽バンで配達している人達(Amazonの配達や宅配業者)の、社会的立場、属性について解説していきたいと思います。配達の仕事に興味がある方や、これから始めようと考えている方は参考になると思います。

是非最後まで見ていってください。

1,基本的に個人事業主(自営業)で業務委託契約をして働いている

宅配やネットスーパー、Amazonの配達等の仕事をしている人達は基本的に正社員ではないことが多いです。運送会社からこういう仕事がありますよーと説明を受け、対等の立場で仕事を受けます。業務(仕事)を任せる(委託)契約です。最初の契約時に拘束時間や対価(お金)、休みなどの条件を提示していただいて、やるかやらないかを自分で決めます。

業務に関して正社員なら残業や休日出勤等、会社の方針や都合で振り回されたり等ありますが、業務委託契約ではやることをしっかりやればそれ以上はしなくていい、ということになります。

正社員の経験もある僕ですが、ストレスの感じ方が全然マシです。

2,社会保障の面では正社員と比べると弱くなる

ここが一番のマイナスの部分だと思います。

正社員との違いを表にまとめましたので見てください。

個人事業主(自営業) 正社員
年金 国民年金 厚生年金
健康保険 国民健康保険 健康保険
雇用保険 なし あり
労災保険 なし あり
扶養制度 なし あり

まず、年金は正社員が厚生年金と国民年金の2階建てに比べて、個人事業主は国民年金のみ。健康保険に関しては入れるのですが、会社員と違い全額個人負担。(正社員は会社と自分で半分ずつ負担)

国民年金と厚生年金とでもらえる年金額が、その人次第で変わってきますが、倍近くまたはそれ以上に差が出てきます。なので、国民年金基金やイデコ(確定拠出年金)で賄うことが大事になってきます。(これも全額自己負担です。今後の記事でその辺りも解説していきます)

雇用保険と労災保険も個人事業主は保証されないので、正社員の方が仕事を辞めた時の失業保険の給付や、仕事でケガをしたときの傷病手当金も出ません。なのでこの点についても自分で保険に入ったり、貯金で賄ったりしないといけません。

扶養制度なのですが、これも個人事業主だとないので、奥さんの国民年金保険料、国民健康保険料を自己負担しなければなりません。子供がいる場合も1人1人加入して負担しないといけないです。正社員の方ですと、扶養に入った奥さんの国民年金は第3号被保険者になり、負担なしになったり、健康保険も奥さん子供の分は何人入っても世帯主の負担分のみになるので、個人事業主と正社員との負担額の差は大きいです。

最後に、確定申告!!自分でやらないといけません。詳しくは経費や確定申告のコツの記事も後々作るので期待していてください。

 

3,社会保障がこれだけ弱いのになぜ個人事業主の配送業をするのか?

と、皆さんここまでの話を聞くと疑問が湧くかもしれません。

なのでここで僕が感じている、社会保障や安定をも凌駕するポイント、理由を説明します!

長くこの仕事を続けている僕の周りの人もこの理由が当てはまる人が多いと思います。

ひとつずつ説明していきますね。

・下積みをしなくても最初から売上が上がる

正社員の年功序列制度みたいなものはなく、契約時の報酬によるので最初から稼げる。若い人もそれなりの収入が稼げます。ただし、その分年齢を重ねても報酬は契約によるので、正社員みたいに上がっていきません。メリットでもあり、デメリットでもあるかも。

・配達中は基本1人なので人間関係のストレスがない

運送業の最大のメリットがこれです。人間関係に疲れている方本当におすすめです。僕も初めて正社員になったときは、保育関係の営業で入って最初は先輩たちのサポート等の仕事をしていたのですが、先輩に対して上手く接することができなかったので、本当に悩んだり疲れたりしました。でも、この仕事は最初の数日〜数週間の横乗りを終えると1人。全責任は負いますが僕にとってはストレスもなく、やりがいを感じて今もこの仕事をしています。

・仕事を増やすのも減らすのも自分で決めれる

正社員をしていると年々責任のある仕事を任され、後輩も増えて、やることも増えて疲労していきますよね。その点、個人事業主のこの仕事はがっつり稼ぐ人はもちろん、時間に余裕を持ちたいという方にもおすすめです。

契約している会社に相談して、担当コースを小さくしてもらい、早く帰ることも可能です。現に今、外注で働いてもらっているドライバーさんは64歳で個数は少なめですが、朝7時半に出社して昼の13時過ぎには配達を終えて帰宅しています。増やすのも減らすのも自分次第。誰にも怒られたり、文句を言われたりしません。

以上が、個人事業主の運送業の最大のメリットでした。

この業界は正社員のドライバーの求人も数多くあります。昇給、賞与がある会社も数多くあり、安定を求める方はそちらもいいと思います。

ただ、僕の場合は人間関係や上下関係が薄く、仕事もやることをしっかりやったら文句の言われない個人事業主の運送屋が性に合ってるので長いこと続いています。そしてこれからも続けていきます。

これからも個人事業主の運送屋としての役に立つ情報等、発信していきますのでよろしくお願いします。